とうふ先生のブログ

無知の無知が一番恐ろしいということを知ってほしい(「斉藤ひでみ先生×内田良先生の対談」での学び)

今日は,3月6日にZOOMで行われた「斉藤ひでみ先生×内田良先生の対談」での学びの記事となります。

 

前回は,「丸山瞬先生×内田良先生の対談」の学びの記事を書いています。

⇩まだ見てない方は,こちらの記事を是非ご覧ください☆

 

pama-blog.hatenablog.com

 

 

対談内容もふれながら,今日の学びについて書いていきます。

それではいきまーーしょいっ!!!

 

 

 

 

 

斉藤ひでみ先生と内田良先生ってどんな人?

簡単にご紹介します。

 

斉藤ひでみ先生(斉藤ひでみ/現職教員 (@kimamanigo0815) | Twitter

給特法の改定や変形労働時間制の撤回などを求める運動をされている現役の公立高校の先生。(給特法や変形労働制については,後に触れます。)

 ⇩3月6日に本も出版されたみたいです。

 

内田良先生(@RyoUchida_RIRIS内田良/学校リスク研究所

 学校リスクの事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっている名古屋大学准教授です。

⇩Yahooニュースで,多くの記事を書かれています。

 

 

どんな対談だったの?

3月6日に内田良/学校リスク研究所の緊急スピンオフ企画で,ZOOMというアプリケーションを使い行われました。

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詳しくは,内田良/学校リスク研究所を覗いてみてください!

 

 

ということで,どんなお話が展開されたのかといいますと,

 

 

斉藤ひでみ先生が,これまでやられてきた給特法の改定や変形労働時間制の撤廃とはそもそも何なのか,これまでどのような運動をされてきたのかについてのお話しされていました。

 

ここでは,教員の働き方を知ってもらいたいので給特法と変形労働時間制について書きます。少々マニアックな話になりますが,お付き合いください。

 

給特法とは?

まずはじめて,給特法とは何なのかというお話なのですが,

給特法とは,公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法という法律の略語です。

 

その法律では,何が定められているかというと,

教員の働き方は特殊なので,あらかじめ月額給与の4%を「教職調整額」として支給する代わりに,時間外勤務手当や休日勤務手当は支給されませんといったことです。(すごく簡単に言ってます)

 

 

もう少し具体的にお話しします。

例えば,A先生の月の給料が20万円だとします。

そうすると,20万×4%=8000円となり

8000円は教職調整額として,給料に上乗せされているのです。つまり,A先生の月の給料は20万円ではなく,20万円8000円もらっているのです。

また,労働基準法で1日8時間以内,1週40時間以内と定められていますが,それを超えた労働は時間外の労働となり1.25倍~1.5倍の賃金(残業代)を支給するように定められています。

しかし,先生は教職調整額としてあらかじめ上乗せしているから,時間外勤務の手当(残業代)はでないということです。

A先生が残業をまったくしなくても,10時間しようが,100時間しようが残業代として支払われるのは8000円ということなのです。

 

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ」

 

って感じですよね・・・僕もこれを知った時にはびっくりしました。

それは「教員はブラックだ」と言われますよね...

 

教員という仕事は,確かに終わりがないはでの難しい部分ではあるかと思うんですが,なんとかならんかねとは思ってます。

 

ちなみに4%という数字は,昭和41年の教員の残業時間をもとに決められたものが,今も変わらず残っているらしいです。

今って令和ですよね?教員の残業時間はあきらかに増えているにもかかわらず,4%という数字は50年以上も変わっていないという事実。学校教育の変わらなささは恐ろしい。。。

 

変形労働時間制とは?

これがまた難しい制度でして・・・。本当に簡単に説明します(専門家が見たら違うといわれると思うw)

 

先ほど述べたように,労働基準法により1日8時間以内,1週40時間以内と定めらています。でも,忙しい時期には1日8時間以内,1週40時間以内という規則が守れないので,忙しくない時期とで調整しましょうっていう制度です。

 

例えば,忙しい時期は週48時間働いているのであれば,忙しくない時期は40時間働くのではなく,週32時間にして,忙しい時期に残業した分,忙しくない時期は労働時間短くしましょうといった制度です。

 

これを学校で当てはめると,授業期間(春休みや夏休み以外の期間)は忙しいので,夏休みや春休みは早く帰りましょうってことです。

 

 

 

なかなかいい制度じゃないって思っている方もいるかもしれませんが,

 

 

これは年間を通して調整しているだけなので,結局忙しい時期は変わらず忙しいのです。それでは教育の質もあがりませんし,教員が健康ではないと子どもにも影響します。

あと,教員の多くは夏休みなどの授業がない期間に年給を消費します。しかし,変形労働時間制が採用されると,夏休みがそもそも休みになり,年給が消費できないという問題も発生します。

 

 

 

と少しマニアックな話をしましたが,意外と知られていなかったことではないでしょうか。そういったことに問題意識をもたれて,斉藤ひでみ先生は運動をされています。

 

今日の学びは?

で,今日の学びは何かというお話になるのですが

 

視聴者からきた質問への斉藤ひでみ先生の回答からの学びとなります。

 

視聴者

「現在,教員を目指している大学生です。給特法や変形労働時間制のお話を聞いていると,この先の教員はどうなるんですか?」

 

 

斉藤ひでみ先生

 「大丈夫です。教員の未来は明るいよ。今はもしかしたら,一番底かもしれないけど,これから上がっていくよ。だって,この対談を通じて,これから教員になるとしている大学生や現教員の人が今の現状を知れたから。」

 

 

斉藤ひでみ先生が答えられている際の,眼差しには凄まじいものがありました。(語彙力・・)本当に感動させられました。

 

 

で,僕がここで思ったのが知らないことの恐ろしさ。

教員を目指そうとしている大学生が,給特法や変形労働時間制を知らなかったという事です。

 

質問された方が何年後に教員になるのかは知りませんが,就職しようとしているとこの給料形態や労働形態を知らないんですよ?

 

ちょっと恐ろくないですか。

 

でも思い返せば,大学ではほとんどそういうことを学びませんでした。大学生だから自分で学べって話ですが。

たぶん多くの教員を目指す大学生は,ここで書いたことを知らないでしょう。

 

 

自分が知らないということも知らない,つまり無知の無知だなと思いました。それが一番恐ろしい。

 

今後,情報社会の発展やグローバル化で急激に社会が変わっていきます。極端かもしれませんが,昨日の当たり前が,今日の当たり前ではなくなってきます。そんな世の中だからこそ,せめて自分の身の回りのことにはアンテナをはり,「?」をもって過ごさなければなりません。そして,自分は知らないんだということを自覚することが大切です。

 

 知らないと自覚すれば,知ればいいんです。インターネットで調べてもいい,友達に聞いてもいい,体験してみてもいい,とにかく知らなければ知ろう行動すればいいのです。

それが知的好奇心からの行動でなくてもいいと思います。危機感からの行動でも,勧められたからいやいや行動しても,知らなかったんだということを知れることにすごい意味があると思います。

 

「そういうものだから」と決めつけて,

自分が知らないことも知らない,また知ろうとしないことこそが一番恐ろしいです。

 

 

「知れたのだから,これから変われるよ」という斉藤ひでみ先生の思いで締めましょう。では,また次の記事で!

 

 

 

【今日の余談】

昨日は,初めて??フォアグラを食べました。

 

感想としては・・・うん。って感じでした。

 まだまだお子ちゃま舌でした。ちゃんちゃん。